皆様こんにちは。副住職の石井綾月です。
今回はいよいよ締めくくり、年度末の東京浄青の活動についてお話をさせて頂きます。
3月3日には、東京教区教化団主催「別時念仏とご法話を聴く集い」に出仕致しました。増上寺大殿にて、華木魚という小型で体に打ち付けて鳴らす木魚を用いてお念仏を行いました。通りすがりの方や、外国人観光客の方も、独特の音色を楽しんでくださっていました。
鎌倉光明寺の柴田台下による、仏画や名言が散りばめられたご法話も大変勉強になりました。
3月8日には、全国浄土宗青年会による東日本大震災七回忌法要が増上寺大殿にて厳修されました。私は屋外で受付係をお勤めしておりましたが、折からの寒さで凍えそうになっていたところ、通りすがりの東北出身の方が、「私たちの事を忘れずにいてくれるお坊さんがこんなにいらっしゃることが本当に嬉しいです」と涙ながらにご挨拶下さり、寒さも疲れも吹き飛びました。

3月9日には、全国浄土宗青年会研修会が増上寺にて行われました。七回忌の本年の講師の方々は、震災の際に避難所として寺社を開放された僧侶、神主の方々と、住民の住居移転に尽力した方々でした。震災当時の想像を絶するご苦労と、6年経った今でも、被災地の傷は癒えてはおらず未だ困難に苦しむ方々がいらっしゃることを学び、浄土宗僧侶として今後もできる支援は何かということを深く考えさせられました。

4月2日~7日は、浄土宗開祖法然上人の御忌(八百六回忌)でございました。この時期は、大本山増上寺にて多くの大法要、雅楽、舞楽や詠唱の奉納が行われております。随喜のご寺院様、檀信徒の参拝者も多く、通年で最も盛り上がる時期です。桜の美しい中、東京浄青会員総出で、お参りくださった檀信徒の皆様をご案内し、増上寺の名所を楽しんで頂く団体参拝案内をお勤め致しました。
私の説明には未だ拙いところもございますが、皆様笑顔でお過ごし下さったことをありがたく思いました。


また、2日~8日にかけ、東北被災地支援活動として、増上寺境内にてふれあい物産展が開催されました。
東北の名物を皆様にご賞味いただきたく、東京浄青災害対策委員会のスタッフを中心に、販売の応援をお勤め致しました。鯖のオリーブオイル漬けの缶詰が目新しく、昼食に美味しく頂きました。

以上が、本年度の東京浄青の活動のご報告でございます。
お話させて頂いた行事の他、浄土宗関東ブロック総会研修会、御巣鷹山慰霊登山、大島慰霊訪問、鳥取災害街頭募金、知恩院別時念仏会、全日仏研修会、岩手県震災七回忌法要など、残念ながら参加はできなかったのですが、数多くの行事が催されました。
詳しい活動内容につきましては、下記のFacebookのページに掲載されております。
写真も沢山ございますので、より興味深くご覧頂ければ幸いです。

この一年、法務や家事との両立は大変でしたが、様々な行事を通じ、多くの勉強をさせて頂きました。
私は事務局の一員として、主に議事録の作成や、ご案内文の推敲を担当しておりました為か、文章を書く力が大分鍛えられ、住職の法話筆耕の傍ら、ブログを再開することができました。今までは行事に参加するだけの側でしたが、実際に企画、動員、運営する困難さを知ったことで、40年以上の長きに渡り、活動を繋いで来られた先輩方の存在をより大きなものとして受け止めております。
また、周囲の僧侶の方々の多岐にわたる長所に触れ、甘えることなく努力を重ねたいという志を強くすることができました。
法務の傍ら、成長の機会を頂けたことを、皆々様に心より感謝いたしております。
本年度も心身を鍛えつつ、より一層の精進を積み、微力ながらご恩を返すことができれば幸いでございます。大変な長文となってしまいました為、今後は行事ごとにご報告できますよう努めたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。
合掌


