東京浄青の一年(その3)

皆様こんにちは。副住職の石井綾月です。
今回も前回に引き続き、晩秋から冬にかけての東京浄青の活動についてお話をさせて頂きます。

11月18日~19日にかけ、大本山増上寺にて劇団「コメディオンザボード」様により、「法然さまin増上寺」と題する法然上人のご生涯を描いた劇の公演がありました。東京浄青では群集役として、ともに劇終盤のお念仏を同唱させて頂きました。当時私のように髪の長い尼僧がいたかは疑問が残るところですが、皆様温かい目でご覧くださいました。全3回の公演は満席を超え、追加の椅子を設置するほどでした。

11月28日、関東ブロック浄土宗青年会スポーツ大会が神奈川教区主催で行われました。
今回の種目はソフトボールでした。東京浄青は野球経験者の会員が多いため、事前に練習会を催しいざ本番に臨みましたが、残念ながら奮戦むなしく3位という結果となりました。私は未経験者チームでしたが、まぐれでヒットを打つという幸運に見舞われました。他教区の方々と懇親を深める良い機会を頂きました。

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12月上旬には「歳末助け合い運動」として、各寺院より余剰の物資を集め、支援施設にお送りさせて頂きました。昨今はカタログギフトなども多く、余りものも減りつつありますが、些少でもお役に立てたことを幸いに思います。

12月20日には、年の締めくくりとして、大本山増上寺にて別時念仏会を行いました。一年間お世話になった会員の皆様と声を合わせ、90分程度のご法要の中お念仏をさせて頂きました。

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年明けて平成29年2月5日には、チャリティーファミリーボウリング大会が行われました。参加費の一部は『いのちの募金』に編入され、当日設置した募金箱に集まったご浄財は、年末の糸魚川大規模火災に対し、日本赤十字社を通じて被災地にお送りさせて頂きました。
幼い子供たちがすべり台の補助でボウリングを楽しむ姿がいとけなく可愛らしかったです。

2月22日、東京教区教化団主催の「教区普通講習会」に参加させて頂きました。
法務の為一コマだけの参加となりましたが、「浄土宗と他宗との差異をどうお伝えしていくか」について学ばせて頂きました。阿弥陀様の作られた極楽浄土という国にお迎え頂くことで、故人とこの世の間のご縁が切れることなく続いていくということを、より明確に分かりやすくお伝えし、ご遺族のお力になれるよう努めたいと思いました。

2月27日には、第3回研修会として、「知っているようで知らない増上寺」と題し、江戸ウォーカーの森先生を中心に、江戸幕府開設前後の江戸の都市計画、江戸城増築や増上寺移設との関わり、そして増上寺とご縁の深い徳川家康公がどのようなお志で江戸の町を造られたのか、についてお話を頂きました。もともと江戸の地には大きな湾が入り込んでいたところを、神田の山を丸ごと崩して埋め立てたこと、増上寺は当初本陣としても成り立つよう周りに小川が流れていたことなど、戦術上の意味合いが興味深かったこともさることながら、長らく戦乱の世を生きた家康公が、恒久平和を願って増上寺に帰依されたことを学ぶことができました。

2月末には、各ご寺院様のご協力のもと、『いのちの募金』『災害救援募金』を受領させて頂きました。皆様からお預かりいたしましたご浄財は、『いのちの募金』につきましては先述の通りカンボジア・ブータンに。『災害救援募金』につきましては、東北被災三県、熊本県、熊本教区災害義援金口座の他、「Jetoみやぎ」(東日本震災孤児支援団体)、「ふくしまっ子Smileプロジェクト」(震災の影響により自由に外で遊べない被災地児童を対象に、のびのび野外で遊ぶ機会を設けている団体)へとお送りさせて頂きました。

(その4へ続く)