東京浄青の一年(その2)

皆様こんにちは。副住職の石井綾月です。
前回に引き続き、秋ごろの東京浄青の活動についてお話をさせて頂きます。

お盆明けの8月23日には、第1回被災地支援活動として、仙台市にて、みなし仮設住宅居住者団体「若松会」の方々との交流会を行いました。東京生まれの「深川めし」をご賞味いただいたあと、スティールパンカルテット「Sunny Panny」様の楽しい演奏をお聴き頂きました。スティールパンの演奏を聴くのは初めてでしたが、優しい音色に心が明るくなりました。その後、被災された市内の浄土宗寺院である浄土寺様、照徳寺別院にお伺いしました。震災で本堂が流されて6年、境内を移して再建が進められていました。
今後とも被災者の方々への支援を続けて行く決意を新たに致しました。

8月31日~9月1日にかけては、仙台にて全国浄土宗青年会全国大会が行われました。
当ブログの別記事にもございますが、未だ東日本大震災の爪痕の残る東北地方において、復興の為尽力されてきた各分野の先生方から、貴重なお話を賜りました。

20160823仙台

20160831全浄研修会

9月3日には、増上寺にて恒例の「写経会」が行われました。筆を持つことに不慣れな方もいらっしゃいましたが、阿弥陀様は字の上手い下手に関わらず、お志をこそ受け止めて下さるという説明に、皆様安心して筆を進めてくださった様子でした。

9月16日、26日には、台風10号等大雨災害に際し緊急街頭募金を行いました。ご浄財は日本赤十字社を通じ、被災地へとお送りさせて頂きました。

9月27日、12月6日には、第1回・第2回研修会として、北部組・吉水岳彦上人をお迎えし「知っているようで知らない善導大師のご生涯/み教え」と題し、法然上人が心の師と仰がれ、また生き如来として多くの尊崇を集められた中国の善導大師様について、熱心なご講義を賜りました。日ごろ私たちがご法話でお話する内容は、浄土宗経典や法然上人のお言葉が主ですので、浄土宗の源について学ぶ貴重な機会となりました。

20160927第一回研修

10月9日には、浅草組青年会主催にて「子どものつどい」が行われました。「マハヤナ学園」の児童たちと共に本所防災館を訪れ、様々な災害について学び、両国回向院様では過去の震災で落命された方々をご回向し、ご法要と諸堂参拝を行いました。その後江戸東京博物館を見学し、江戸の風俗に触れました。江戸時代のお寿司のサイズが大変大きいことにはしゃぐ子供たちの姿に、顔がほころびました。

20161009子ども

10月12日~13日にかけて、教団見学会として青森の恐山へ参りました。不勉強だった為、当初恐山のイメージは怖ろし気なものでしたが、予想に反し、静謐さに満たされた穏やかな湖の水面が印象的でした。恐山は東北地方の霊場として名高く、いまだに震災被災者のご遺族が多くお参りに来られるそうです。震災を機に建立された地蔵菩薩像の前でお念仏・ご回向をさせて頂きました。2日目は仏が浦にて遊覧船に乗ったのですが、大変波が荒かったため、日頃は体力自慢の仲間たちが次々と船酔いで倒れていくのがおかしくもあり、気の毒でもありました。本州最北端の大間では、空気が澄んでいるためか、抜けるような空を写真に収めることができました。

20161012教団見学1

20161013教団見学2

(その3へ続く)