聖号十念
寺庭の松の蕾も日々すくすくと伸び、竹やモミジが青々としたグラデーションを見せる季節になって参りました。
九連休をのんびり過ごされている方もいらっしゃるかと存じますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
私は本年度より、青年会にて身に余るお役目を頂戴し、
法務や事務で失敗をしては自分はつくづく凡夫であると噛み締める日々でございます。
思えば子供のころから「不注意から来るミスが多い」「仕上げは早いが始末が雑」とご指導頂いたものでした。
先輩方は温かく見守ってくださいますものの、初夏の汗の半分が冷汗と脂汗というのはいかがなものかと思いますし、
奥歯が擦り切れ汗顔の至りに達する前に、身を引き締めてお勤めに臨もうと心に刻んでおります。
己が凡愚であると知れただけ果報者と思いますゆえ。
さて、本年も恒例となりました、自死者追悼法要の日が近づいてまいりました。
6月10日のご法要に私が参加させていただくようになって、はや4年目になります。
近日、当山掲示板でもお知らせする予定ではございますが、
以下に新情報が更新されるブログをご紹介させていただきます。
自死者追悼法要『倶会一処 ~ともに生き、ともに祈る~』
http://d.hatena.ne.jp/tomoniinoru/
初めてご法要に参加することになってからの4年間、色々な方のお話をお聞きする機会に恵まれ、
ご遺族の方の書かれたご本を読み、ルポ、記事など様々な切り口のものに触れ、
私の中でも様々な考え、感情が寄木細工のように同居するようになりました。
従来ならば、そういった自分の体験を踏まえた自分の言葉で、
御仏の教えについてお伝えするご法話をするのが作務でございますが、
当法要につきましては、宗派勧誘は行わない方針であること、
伺い知れないご事情をお持ちの方が多くいらっしゃること、
また私の私見は必ず誰かの私見を否定するアンチテーゼになりうるため、控えさせて頂きます。
どなたかのお考えやお気持ちを否定するのは、私の本意ではございません。
ただ、遺された方々が、心安らかになれる場を一時でも作れるよう、
微力ながらお手伝いさせて頂きたく思っております。
当日のご法要お申し込みに関しましては、運営上、私では明確にお返事できない点もございますので、
ブログ、チラシの連絡先にお問い合わせくださるのが確実かと存じます。
(長年にわたり、自死者遺族を支えてこられた団体の方々ですので、ご安心ください。)
また、当山、拙僧に直接実名でご連絡いただかずとも、ご参加いただけます。
何かと厳しい気風が続いておりますが、皆様どうぞご自愛くださいますよう、心よりご祈念申し上げます。
合掌


